すぐに肉や魚をおいしく柔らかくする魔法の液体!ソミュール液の作り方と使い方

6/22/2023 更新:2024年05月12日

食品

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うちでは肉を柔らかくするときにソミュール液を使います。理由はアメリカの肉は日本の肉と違って固いからです。
ソミュール液とは、塩をベースにスパイスとハーブを、酒や水で煮立てた液です。私の住むアメリカではブライン液とも呼ばれています。食材をこの液に漬け込むことによって、脱水と同時に味付けを行います。肉や魚を塩水に漬け込むことで、味や食感を向上させる調理法です。ソミュール液には、塩だけでなく、砂糖や香辛料、ハーブなどを加えることができます。ソミュール液の作り方と使い方を紹介します。

ソミュール液の作り方


ソミュール液とブライン液の違い


ソミュール液とブライン液は、肉料理の調理において重要な役割を果たす液体です。それぞれの液体は肉を柔らかくし、風味を加えるために使用されますが、その成分や活用方法において異なる特性があります。


ソミュール液とは?


ソミュール液は、主に塩水をベースにした液体で、肉を柔らかくし、風味を与えるために使用されます。塩分濃度が高く、水分と調味料(ハーブやスパイス)が加えられています。ソミュール液の主な目的は、肉の中に塩分を浸透させることにより、水分を保持し、肉質を柔らかくすることです。ソミュール液には時間がかかることが多いため、肉の浸透による効果を十分に得ることができます。

ソミュール液の活用方法


ソミュール液は特に鶏肉や豚肉などの白身の肉に適しています。鶏のソミュール液漬けを行うと、肉がジューシーで柔らかく仕上がります。具体的には、鶏の胸肉をソミュール液に浸し、冷蔵庫で数時間から一晩寝かせます。その後、通常の調理方法で焼くか、グリルすることで美味しい結果が得られます。

ブライン液とは


一方、ブライン液は主に水と塩、そして砂糖を基に作られる液体です。ブライン液は主に肉の浸漬や保存に使用され、風味付けと同時に肉を柔らかくする効果もあります。塩分と砂糖が肉の中に浸透し、水分を保持することで、肉が乾燥しにくくなります。

ブライン液の活用方法


ブライン液は特に豚肉や牛肉の塊肉に適しています。例えば、豚バラ肉をブライン液に浸けることで、煮豚のような柔らかくジューシーな肉料理が楽しめます。ブライン液にはオプションとして、ハーブやスパイス、ガーリックなどを加えて風味を付けることもできます。ブライン漬けした後は、お好みの調理法で仕上げることができます。

ソミュール液とブライン液の比較


以下の表に、ソミュール液とブライン液の主な違いを示します。

要素ソミュール液ブライン液
主な成分塩水、ハーブ、スパイス塩水、砂糖、ハーブ、スパイス
効果肉の柔らかさ、風味付け肉の柔らかさ、風味付け、保湿効果
対象肉白身の肉(鶏、豚など)塊肉(豚肉、牛肉など)
浸漬時間数時間から一晩数時間から数日
調理方法への活用グリル、焼き、ローストなど煮込み、焼き、燻製など

ソミュール液とブライン液は、肉料理においてそれぞれ異なる目的や特性を持っています。ソミュール液は白身の肉を柔らかく、風味豊かにするのに適しており、一方、ブライン液は塊肉を保湿しつつ柔らかく仕上げるのに適しています。どちらの液も、肉の調理において美味しさを引き立てる重要な要素と言えるでしょう。

ソミュール液の効果とは?


ソミュール液には、以下のような効果があります。

1.魚などの生臭さを取り除いてくれ、焼いたり煮たり調理したときにふっくら仕上がります。

2.塩分が食材の水分を引き出し、タンパク質を変性させることで、肉や魚を柔らかくします。

3.砂糖が食材の表面にキャラメル化することで、色艶や香ばしさを出します。

4.香辛料やハーブが食材に風味を付けます。

生臭さや水分を取り除く効果があるので、ビーフジャーキーや燻製などに使われることもあるようです。


ソミュール液の作り方

ソミュール液の基本的なレシピは、以下の通りです。ハーブ類や香辛料を入れたものはピックル液とも呼ばれています。

・水 500㎖

・塩 大さじ2

・砂糖 大さじ1

・お好みの香辛料やハーブ 適量

もともとソミュール液は塩と砂糖を濃度30%以下にしたものです。ハーブ類や香辛料のにおいが苦手という人は塩と砂糖だけでもOKです。

水と塩と砂糖を鍋に入れて、沸騰させます。塩と砂糖が溶けたら、火を止めて、香辛料やハーブを加えます。香辛料やハーブは、ローリエ、タイム、ローズマリー、クローブ、コリアンダー、ニンニクなどがおすすめです。好みの味になるまで調整してください。ソミュール液が冷めたら、保存容器に移して冷蔵庫で保存します。保存期間は約1週間です。


魔法のようなソミュール液の作り方


先ほど紹介した通常のソミュール液の作り方にもう1品加えると、肉がめちゃくちゃ柔らかくなる方法があります。

その方法とは、パイナップル酢を混ぜ込むというものです。
パイナップル酢は簡単に作れます。
※買ってきた(生のカットパインでも可)パイナップルの芯の部分を水と砂糖に漬け込んで常温で放置するだけ。少量の市販の酢を入れると発酵が速くなります。

ソミュール液にパイナップル酢を加えると、パイナップルのパパイン酵素で肉が柔らかくなる作用もあるので肉がさらに柔らかくなります


ソミュール液の使い方

ソミュール液に漬け込む食材は、肉や魚だけでなく、豆腐や野菜なども可能です。漬け込む時間は、食材の大きさや厚さによって異なりますが、一般的には以下の目安があります。

・鶏肉:2~4時間

・豚肉:4~8時間

・牛肉:8~12時間

・魚:30分~1時間

・豆腐:1~2時間

・野菜:30分~1時間

2~3日漬けておいても全然問題ないので前日に仕込んで、冷蔵庫に入れておき翌日調理で問題ありません。保存は必ず冷蔵庫でしてください。

漬け込む際は、食材が完全にソミュール液に浸かるようにしてください。また、冷蔵庫で行うことで、食材の鮮度を保ちます。漬け込んだ後は、水で洗ってから調理してください。焼く、煮る、揚げるなど、お好みの方法で楽しめます。



ソミュール液の注意点

・塩分が多すぎると、食材が固くなったり、塩辛くなったりします。塩分濃度は10%程度が適切です。

・漬け込み時間が長すぎると、食材が乾燥したり、味が濃くなりすぎたりします。目安時間を守ってください。

・ソミュール液は再利用できますが、食材によっては雑菌が繁殖する可能性があります。再利用はおすすめしませんが、どうしても再利用する場合、使用後は必ず冷蔵庫で保存し、色やにおいが変わったら捨ててください。

ソミュール液の作り方

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ソミュール液をおすすめする理由

アメリカに住んでいると日本の物よりも固い肉や生臭い魚が多いんです。塩と砂糖で漬け込んで熟成させたりいろいろな方法を試しました。

例えば鶏肉のサイ(ケンタッキーの一番おいしい部分)や豚のブロックなど塊肉が多いので、いかに柔らかくおいしく調理できるか試行錯誤を重ねてきました。ソミュール液の浸透圧で大きな塊肉の中まで味が整い柔らかくなるし、液に浸して翌日調理することもできるので保存液としても利用できます。

ソミュール液は、簡単に作れて、食材の味や食感を変えることができる便利な調理法です。ぜひ試してみてください。

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カリフォルニア在住の日本人健康マニアです。 家庭菜園に関する情報、私自身の経験、役に立つ貴重な情報をシェアします。 ご質問や調べてほしいことがあれば、お気軽にご連絡ください。 A Japanese health fanatic living in California. I'll be sharing information about home gardening, my own experiences, and useful, valuable information. Please feel free to contact me if you have any questions or want me to look into anything.

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