ザワークラウトとはドイツ語で「酸っぱいキャベツ」という意味で、キャベツを塩漬けにして乳酸発酵させた食品です。
ドイツや東欧の伝統的な料理で、ソーセージや肉料理の付け合わせとしてよく食べられます。
ザワークラウトには、ビタミンCや食物繊維、乳酸菌などの栄養素が豊富に含まれており、免疫力の向上や腸内環境の改善などの効果が期待できます。
今回は失敗しない簡単なレシピや食べ方、効果などを解説していきます。
ザワークラウトってどんな味?
ザワークラウトとは、簡単に言うと西洋の漬物です。
キャベツを発酵させたもので、酸味と塩味が強く感じられます。
ザワークラウトの味は、酸味と塩味が強く、キャベツの甘みや香りも感じられます。
発酵期間や塩分濃度によって味や食感が変わりますが、一般的には柔らかくてシャキシャキした食感が特徴です。
ザワークラウトはそのままでも食べられますが、熱を加えると風味が増します。
肉料理やパンと一緒に食べるのが定番ですが、サラダやスープに入れたり、チーズやマスタードと合わせたりするのもおすすめです。
ザワークラウトはそのままでも食べられますが、熱を加えると酸味が和らぎます。
また、砂糖やスパイスなどを加えると風味が増します。
ソーセージや肉料理に抜群の相性で、ドイツの家庭料理では定番の発酵食品です。
小分けして保存中のザワークラウト |
ザワークラウトは発酵食品なの?
ザワークラウトは発酵食品の一種です。
発酵食品とは、微生物や酵素の働きによって食材の成分が変化したものです。
日本では納豆や味噌、漬物などが有名ですね。そのほかにもキムチなども発酵食品として有名ですよね。
発酵食品には様々な種類がありますが、ザワークラウトは乳酸発酵という方法で作られます。
乳酸発酵とは、キャベツに含まれる糖分を乳酸菌が乳酸に変えることで、キャベツを保存しやすくすることです。
乳酸菌は空気に触れると死んでしまうので、塩水でキャベツを完全に覆って発酵させます。
菌は腸内環境を整えたり免疫力を高めたりする効果があります。
ザワークラウトと酢キャベツの違いは?
ザワークラウトと酢キャベツは見た目や味が似ていますが、作り方や栄養価が異なります。
ザワークラウトは発酵させて作るのに対して、酢キャベツはキャベツに塩と酢を加えて漬けるだけです。
そのため、ザワークラウトは乳酸菌やビタミンCなどの栄養素が豊富ですが、酢キャベツはそれらが少なくなります。
またザワークラウトは長期保存が可能ですが、酢キャベツは比較的早く食べきらなければなりません。
簡単に言うと酢キャベツはその場で食べる酢の物で甘酸っぱい味、ザワークラウトは発酵させて長期保存できる漬物なので酸味と塩味が強いです。
ザワークラウトの効果は?
ザワークラウトには以下のような効果が期待できます。
腸内環境の改善
ザワークラウトに含まれる乳酸菌は、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことで、腸内環境を整えます。
腸内環境が良くなると、便秘や下痢の予防や改善、免疫力の向上、アレルギーの緩和や予防などが期待できます。
ダイエット効果
ザワークラウトは低カロリーで高水分なので、満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぎます。
また、乳酸菌は脂肪の吸収を抑えるという研究結果もあります。
さらに、ザワークラウトに含まれる食物繊維は、腸の動きを促し、便通を良くします。
食物繊維の摂取
ザワークラウトにはキャベツに含まれる食物繊維がたっぷり含まれます。
食物繊維は、腸のぜん動運動を促進したり便の水分量を調節したりすることで、便秘や下痢の改善に役立ちます。
また、食物繊維は血糖値やコレステロール値の上昇を抑えたり、満腹感を与えたりすることで、糖尿病や高血圧、肥満などの予防にも効果的です。
美肌効果
ザワークラウトに含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を促し、肌のハリや弾力を保ちます。
また、ビタミンCは抗酸化作用もあり、シミやしわの予防にも効果的です。
さらに、乳酸菌は肌荒れやニキビの原因となる毒素を排出するという説もあります。
ビタミンCの補給
ザワークラウトにはキャベツに含まれるビタミンCが豊富に含まれます。
ビタミンCは、風邪やインフルエンザの予防、肌や粘膜の健康維持、コラーゲンの生成などに必要な栄養素です。
失敗しないザワークラウトの簡単レシピ
ザワークラウトは市販品もありますが、自宅で作ることもできます。自家製のザワークラウトは、添加物や保存料が入っていないので安心ですし、好みの味や硬さに調整できます。自家製のザワークラウトを作るには、以下の手順に従ってください。
1. キャベツを洗って芯を取り除き、細かく切るか千切りにする。うちでは5㎜程度の千切り。
2. キャベツを大きめのボウルに入れて塩をふりかける。塩はキャベツの重量の2%~2.5%程度が目安です。塩を加えたらキャベツをよくもみ込んで水分を出す。
3. キャベツに水分が出たら、好みで香辛料やハーブなどを加える。例えば、こしょうやローリエ、ジュニパーベリーやクローブなどがよく合います。
4. キャベツを密閉できる容器に詰める。容器はガラス瓶や陶器などがおすすめです。キャベツを詰めるときは空気を抜くようにして、水分がキャベツより上に出るようにする。水分が足りない場合は塩水を足すこともできます。
5. 容器に蓋をして暗くて涼しい場所に置く。発酵の進み具合は温度や湿度などによって異なりますが、一般的には1週間から2週間程度で完成します。発酵中は容器を開けて水分や泡を取り除くことも必要です。
6. ザワークラウトが完成したら冷蔵庫に移して保存する。
ザワークラウトの材料はこれだけ |
失敗しないためのポイント
キャベツの葉は、外2枚くらいは洗うか捨てます。芯を取ったキャベツは流水で軽く洗い流すだけ。洗いすぎると葉っぱの乳酸菌が減って発酵しづらくなる。
塩で揉んだあと重石で抑えて水が出やすくする。3時間もすれば全体がつかるくらいの水が出る。(白菜の漬物を漬物石で漬ける要領)
容器はちゃん煮沸もしくは酒で消毒する!漬物を作る時と同じで雑菌が入るのを防ぐため。
ガラス瓶の大きめの容器で作り、冷蔵庫に入れるときに小さな瓶に小分けして保存する。
キャベツ4分の1など少量で作るより、多めのほうがキャベツから水が出て発酵させやすい。
初めて作る時はキャベツと塩のみがおすすめ。ハーブは後でも足せるので。
冷蔵庫で保存する前は、1日1回確認する。温度にもよりますが、半日すぎると炭酸のような発酵の泡が出てくるので軽く混ぜる。
蓋をきつく締めすぎると発酵したとき蓋があかなくなるので軽めに締める。
キャベツの色が緑から黄色っぽく変わったら発酵成功。酸っぱい匂いがするのですぐわかる。
茶色になったら腐ってしまっているので失敗。全体が水没していないと水から出ている部分が腐りやすい。
海外のザワークラウトのように酸っぱすぎるのが嫌なら早めに冷蔵庫で保存する。
ザワークラウトの保存期間と保存方法
ザワークラウトの保存期間は冷蔵庫で約3か月から6か月程度です。
1年保存できるという意見も聞きますが経験上、長くて半年くらいまでにしておきましょう。
冷蔵庫に保存している間も自然発酵が進むので長期保存すると酸っぱくなりすぎたり味や香りが変わってくることがあります。
保存中は定期的に容器を開けて空気や泡を取り除くことが大切です。
うちでは1週間に1度は食べて空気を(泡)を抜いたりしています。
ザワークラウトのおいしい食べ方
ザワークラウトのおいしい食べ方は色々ありますが、代表的なものとして以下のようなものがあります。
・ホットドッグやサンドイッチに挟んで食べる
・ポテトサラダやマカロニサラダに混ぜる
・ベーコンやソーセージなどと一緒に炒める
・チーズや生ハムなどと一緒に盛り付ける
・スープやカレーなどの煮込み料理に加える
ザワークラウト単体ではおかずというより漬物のような付け合わせや箸休めの意味合いが強いので、肉料理や魚料理と一緒に食べるのをおすすめします。
酸味が強いので、甘いものや辛いものとの相性が良いです。
また、ザワークラウトに含まれる乳酸菌は熱に弱いので、加熱する場合は火を通しすぎないように注意してください。
僕のお気に入りはパンにオリーブオイルを塗って、モッツァレラチーズとトマト、キュウリ、ソーセージ(サラミ)、ザワークラウトを乗せ、味付けはイタリアンハーブの塩を軽くかけたものです。
まとめ
ドイツの漬物というだけあってソーセージとザワークラウトの相性は抜群です。
乳酸菌で体調も良くなるので健康志向の方にもおすすめです。
ザワークラウトは、発酵食品として健康に良いだけでなく、おいしくて簡単に作れる料理です。
冷蔵庫で保存すれば長期間持ちますので、ぜひ一度試してみてくださいね。
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