大葉(紫蘇)を自家栽培する方法と大葉の効能やおすすめの食べ方

9/10/2023 更新:2024年07月01日

園芸 家庭菜園 食品

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大葉(紫蘇)は、和食を彩る香り豊かな葉として、多くの人に愛されています。しかし、スーパーでちょっとだけ薬味で欲しいのにわざわざ買うのもどうかと思って買わなかったりしていませんか。ネギや紫蘇は簡単に育てられるので自家栽培を始めてみてはいかがでしょうか?大葉の自家栽培方法から、大葉の健康効果やおすすめの食べ方について詳しくご紹介します。


大葉 紫蘇

大葉、紫蘇とは?

大葉(Perilla frutescens var. crispa)と紫蘇(Perilla frutescens var. acuta)は、どちらも紫蘇ですが葉の色が赤いものを赤紫蘇、変種の緑の葉っぱの物を青紫蘇と呼び、大葉とは青紫蘇の別名です。アメリカのホームセンターではJapanese basilとして売られています。
大葉は主に葉を利用し、てんぷらやお寿司、刺身のつまなどに使われます。一方、赤紫蘇は葉と種が使われ、漬物の香りと色付けに使用されたりふりかけなどになります。
1年草で葉はギザギザ。1m程度まで成長して、夏の終わりに花が咲き種ができます。


プランターで育つ大葉(紫蘇)


大葉(紫蘇)の栽培をおすすめするわけ


スーパーで大葉や紫蘇10枚で100円で売っているとしましょう。10枚もいらないという人もいるだろうし、葉っぱなので生だと2週間も日持ちしません。
庭やベランダのプランターで栽培すれば、欲しいときに欲しいだけ収穫できます
そばの薬味で3枚欲しいなら3枚だけ取ればいいし、梅干しを漬けるなら大量に収穫すればいいだけです。
鮮度も抜群なので香りや風味も最高の状態で食べられます。


大葉、紫蘇の効能

大葉と紫蘇には、身体に嬉しい効能がたくさんあります。栄養価も豊富で例えば、以下のような効果が期待できます。

栄養価


大葉・紫蘇に含まれる栄養価
β-カロテン
ビタミンB群
ビタミンC
食物繊維
カルシウム
カリウム



β-カロテン、ビタミンB1やカルシウムは、野菜類の中でも含有量が多いのでなるべく食べたほうが良い食材です。大葉特有の香りの元である精油成分のペリルアルデヒドは、食欲を増進させる効果があります。強い殺菌作用があるので食中毒の予防にも効果があると言われています。またの香り成分の一種であるポリフェノールには、強い抗酸化作用があり栄養補給にも最適です。

防腐・細菌の増殖抑制・殺虫効果


大葉の香り成分には防腐作用と殺菌作用があります。紫蘇と塩分5%が混ざると防腐効果が得られるので、その性質を利用して梅干しは作られています。
刺身などの生もの料理に大葉が添えられている理由は、青魚に寄生しているアニサキスに対する殺虫作用があることが報告されています。


大葉、紫蘇を薬用として


漢方医学では、秋に採取した花穂から採取した熟した種子だけを集めたものを、紫蘇子(しそし)と言います。。葉・種子・茎ともに、解熱、鎮痛、鎮静、咳、喘息、便秘、嘔吐、食欲不振などの治療に用いられています。茎葉がお風呂に入れると神経痛や腰痛、冷え性に効果があるそうです。

赤紫蘇の葉はロスマリン酸、葉と実にはルテオリンを含んでいるので、アレルギー疾患の緩和に効くと言われています。


大葉、紫蘇の育て方

では、ここからが本題です。庭やベランダで大葉や紫蘇を育てる方法を説明していきます。環境(温度や土)種蒔き、摘芯のやり方と増殖できるか試してみた、さし芽の方法などをお伝えしていきます。


環境

大葉の栽培は日当たりが良く、風通しの良い場所がベストです。日中の直射日光を受ける場所を選びましょう。1年草ですが繁殖力が強いため自然に落下した種から翌年も発芽することがあります。春に種をまいて、晩夏から秋が収穫時期になります。種まきから収穫できるまで約3か月。栽培適温は25度前後、夏の乾燥には弱いので葉は日光に当たりつつ土は乾燥しすぎない環境がベストです。秋にとれた種は、春まで休眠して発芽しないので翌年の春にまた種まきします。


紫蘇、大葉に適した土

適切な土壌を用意することは大葉の健康な成長に不可欠です。排水の良い肥沃な土壌を選び、堆肥を混ぜて土壌を改良しましょう。
水はけをよくするためにうちでは、野菜くずを3か月かけて分解した土と腐葉土を半々で混ぜて使っています。育ちが悪い場合は堆肥など栄養剤を時々追加してあげてください。葉を大きくしたいなら2週間に1回程度、追肥するとよいでしょう。



種蒔き

大葉、紫蘇の種は光が必要なので、種まき時の土は薄くかぶせるだけにしましょう。大葉の種は浅く見えなくなる程度、1センチの深さにまきます。種まき後、適度に水を与え、発芽まで待ちます。発芽適温は22~24度。発芽して葉が育てば夏の気温でも平気です。土が乾燥しすぎないように注意してください。枯れた雑草や藁、マルチなどで土を覆うのがおすすめです。土が乾燥しないならそのままでも問題ありません。


害虫対策

害虫対策は必要です。有機的な農法を採用し、定期的な監視を行いましょう。
大葉や紫蘇は比較的、害虫には強い植物ではありますが、ハスモンヨトウやハダニ、シソフキガなど最も多いのがイモムシ。主に蛾の幼虫で、葉っぱを食べるので穴だらけにされます。



見つけたら捕るしかありません。水で吹き飛ばしたり、ゆすって落とすなど試しましたが蛾がまた幼虫を産むのであまり効果がありませんでした。
木酢液+ニンニクで有機農薬を作って霧吹きで散布すると虫は激減します。

害虫被害にあった大葉(紫蘇)



摘芯・花穂摘み

大葉の成長を促すために、摘芯と花穂摘みを行います。新しい葉が成長する際、古い葉や花穂を摘んでおくと、生育がスムーズに進みます。
害虫に食われた穴が開いてしまった葉っぱも取り除きましょう。葉っぱにイモムシがついている可能性があるのでもったいなくても取り除いたほうが得策です。
花が咲いた後、種になりますが、この種も塩漬けにして食べられます。
食べるための紫蘇の実と来年種蒔きするための種を時間差で収穫するといいでしょう。食べる紫蘇の実は早めに収穫し、来年用の種は爆ぜて土に落ちる直前に収穫するといいでしょう。


大葉、紫蘇のさし芽

摘芯した枝を水に漬けておいて、挿して増やすことは可能です。
茎の葉っぱは一番先の小さい葉を2枚残し後は取り除いて、茎を水につけておくだけです。温度は室温25~27度だったのでもう少し低めがいいかもしれません。
実際にやってみたところ6本中3本が発根しました。発芽の温度(22~24度)なら発根率が上がるかもしれません。
細いものは発根せず太い茎の物はしっかり発根し土に植えた後もしっかり根付きました

さし芽した大葉(紫蘇)
さし芽で育った赤紫蘇




おすすめの食べ方

大葉はそのままサラダに加えたり、巻き寿司の具材として利用できます。また、紫蘇ジュースや梅干ししそなど、アレンジレシピも楽しめます。特に梅干しと大葉の組み合わせは、酸味と香りが絶妙で、おつまみとして最適です。
赤紫蘇は酸に触れると鮮やかな赤に発色する性質があります。灰汁(アク)が強いので、収穫したら水洗いをした後、塩揉みをします。
黒いアク汁が出てくるので捨てます。梅干しを漬ける場合、アク汁を出したあとの赤紫蘇に梅酢を少量かけるとキレイな赤色に変色します。

花が落ちて実が未熟なものを「穂ジソ」と呼ばれ、刺身のつまなどに使われます。若い未熟な紫蘇の実は摘み取ってから塩漬け、醤油漬け、佃煮として保存できます。
僕のお気に入りは紫蘇の実の塩漬けで、種の歯ごたえがあり紫蘇の風味が抜群なので、ふりかけのゆかりよりもごはんが進みます。

紫蘇ジュース



材料
    赤紫蘇......100g
    水..........500ml
    砂糖........50~100g
    酢..........50~100ml

    
うちでは作る場合、ブラウンシュガーとパイナップル酢を使用。
砂糖や酢の種類は好きなものを使用してください。 
砂糖を倍量以上にして紫蘇シロップとして使用するのも可能です。


作り方
 赤紫蘇をよく洗う。鍋で水と赤紫蘇を入れて煮る。
 煮ていくと葉が緑色になっていくので絞って紫蘇を取り除く。
 砂糖を加えて溶かし、火からおろします。
 冷めたら酢を加えて混ぜて、保存容器に入ればできあがり。


うちではケール(青汁の材料)とリンゴをミキサーにかけて出来上がったリンゴ青汁に、この紫蘇ジュース足して飲んでいます。
色は青汁の緑になってしまいますが、紫蘇の栄養が取れればいいので、混ぜてしまっています。

紫蘇、大葉の塩漬け


大葉や紫蘇の葉や実を塩で揉んでアク抜きします。
実の塩漬けをするときは、アク抜きした後、荒塩で混ぜ合わして完成。
また、赤紫蘇を塩漬けしたものに梅酢を加えたものを「もみじそ」などといい、梅干し(紫蘇入り)を漬けるときに使用します。このもみじそを数日間天日干しして、す細かくしてから、ふるいにかけるとふりかけで有名な「ゆかり」になります。

収穫した紫蘇は10%の塩水に浸して重しを乗せ一晩つけておきます。
黒いアク汁を捨て、さらに20%の塩水で漬け直しておくと保存でき、食べたり使う前に塩抜きしてから使用します。 


大葉、紫蘇の効能と育て方のまとめ


大葉、紫蘇の自家栽培は、新鮮で美味しい食材を手に入れる素晴らしい方法です。好きなタイミングで好きな量を収穫できるので大葉、紫蘇の自家栽培を紹介しました。栄養や効果も高いのに、毎日買ってきて食べるのはめんどくさいという方におすすめのハーブです。ぜひ自分の庭やベランダで大葉を育て、その健康効果と美味しさを存分に楽しんでみてください。

自己紹介

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カリフォルニア在住の日本人健康マニアです。 家庭菜園に関する情報、私自身の経験、役に立つ貴重な情報をシェアします。 ご質問や調べてほしいことがあれば、お気軽にご連絡ください。 A Japanese health fanatic living in California. I'll be sharing information about home gardening, my own experiences, and useful, valuable information. Please feel free to contact me if you have any questions or want me to look into anything.

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